手続そのものにはお金がかかりませんが・・・
離婚の手続にどれくらいのお金が必要になるのか・・・というのはそれぞれのケースで異なりますが、離婚全体の約9割を占める協議離婚の場合で考えてみましょう。
まず、協議離婚はお互いが離婚に合意し、役所に離婚届を提出すれば成立します。ですから、手続そのものにはお金が一切かかりません。離婚が『紙切れ一枚』と言われることもありますが、協議離婚に関してはまさにその通りです。
但し、簡単で費用もかからない反面、離婚後のトラブルが生じやすいのも協議離婚の特徴です。
離婚届には、子供がいれば親権者を記入しなければなりませんが、財産分与や養育費などといった約束事を記入する欄はありません。つまり、親権者以外は何も決めなくても離婚が成立してしまいます。
そのため、これらを口約束で決めて離婚するケースが非常に多いのですね。ここが協議離婚の落とし穴でもあります。
離婚に際して決める約束事は書面、できれば公正証書にしておくのがベストです。ただ、公正証書の作成には数万円、行政書士などの専門家に依頼すると概ね10万円前後のお金がかかります。協議離婚の手続そのものにはほとんどお金がかからないことを考えると、高いと思われるかもしれません。
しかし、離婚後にお金の問題で争いが生じて裁判所を使うことになった場合、仮に裁判までもつれるといった最悪のケースを想定すると、最低でも百万円単位のお金がかかることになります(本人訴訟であればコストは抑えられますが・・・)。また、裁判ともなると時間と労力もかなりかかりますから、裁判費用以外の時間的、精神的損失も被る結果になってきます。
このようなリスクを考えれば、公正証書の作成費用は非常に安いと言えます。しかも、公正証書は執行力のある書面であり、裁判の判決と同様の効力がありますので、いざとなれば迅速に強制執行を申し立てることもできる強力なものです。
離婚に際しては大きな金額のやり取りや、長期間にわたる金銭的な約束事も出てきますから、多少コストがかかったとしても書面にしておくことが重要です。私たちのような仕事をしていると、口約束ほど怖いものはない・・・という事例をたくさん見てきていますので・・・。
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